ウォーキング中の怪奇音
今年の春、気温も暖かくなったのでウォーキングを再開した。いつも夜に出かける。去年のように散歩コースをいちいち決めるのは面倒なので、河川敷を歩くことにした。このコースは、街の通りよりも自然が多く、カエルの鳴き声や虫の声みたいのが時々聞こえていたが、何かがいたんだな~と思うくらい。
けれど、少し変わった音がする時があった。最初、鳥のひなの鳴き声か、風の音か、判別できないが、変わった音が離れたところから聞こえていると思っていた。
ある時、その音がこちらに近づき、私たちの目前を横切った。音が動きだしたのだ。横切る直前に、音はブンブンブンとプロペラが回転するような風切り音に変化した。私はとっさに自分の頭を守った。ケガをすると思ったからだ。左から右へ私たちの前を素通りして、“音”は消えた。
すると、次に右側から、さっきのひなの鳴き声か風の音か、まるで排水口に水がギュッと吸い込まれるような音が連続で発生し、それがプロペラ音に変わり、こちらに向かってくるのだ。私は低い体勢になった。怖いと思った。姿や形が見えないのだ。これは一体なんなのだろう。
次の日も、その次の日も同じ音が聞こえた。遠くで聞こえることもあれば、すぐ近くで聞こえることもある。風の日も、晴れの日も、曇りの日も起きるときは起きた。起きないときは起きない。5月、6月が多く、7月も少しあらわれ、8月以降ピタリと止んだ。
不思議でたまらない。
もし知っている方いましたら、教えてもらえると嬉しいです。