歯科医を受診した時のこと。処置を待つ間、自分の歯のレントゲン写真を眺め「あれ?」と思った。上の歯は16本あるのに、下の歯は14本しかない。上と下の本数が違うことに驚いた。おそらく、下の歯が少ないのは「親知らず」が生えてこなかったからだ。
「へぇ~」と思った。
実は他院だが、先々月、22歳になったばかりの息子が「親知らず」を抜く手術を受けていた。下の奥歯の隣から「親知らず」が顔を出し、その時から苦痛が始まったという。どういうわけか、その新参者、隣の歯にぶつかる角度で生えてきてズキズキ痛むという。しかも、そこにおかしな隙間ができ、食べたものが詰まる。通常の歯磨きでは取りきれず、異臭が気になり、迷わず抜歯を決断したらしい。
抜歯は歯ぐきをメスで切り開き、歯を上部と下部に分断してから、下部の歯をペンチのようなもので引き抜いたという。歯茎を縫い合わせ、その日は帰宅。「10日後に抜糸に来てください」と言われる。術後の歯茎は腫れあがり、頬までも腫れたそうだ。抜歯するまでの10日間は随分痛み、更に、抜糸後も痛みは1週間ほど続いたという。
何でも、カサブタに相当する「血餅(けっぺい)」というものが抜けた歯の跡にでき、それが治癒には重要なのだが、水を飲むときに取れてしまったという。すると取れた場所に食べ物が詰まり、治りが遅くなる。そんな訳で痛みが続いたらしい。
「やっかいな親知らずだったね」なんて会話するも、今度は反対側の親知らずが、また隣の歯を押す状態で伸びてきたという・・・。
「早く治療してくれば??」と促すも、息子はなかなか重い腰を上げられないでいる。